冬になると保育園では、感染性胃腸炎等お腹の風邪が流行りますね。
ノロウィルスもロタウィルス、細菌性胃腸炎も感染力はすさまじく、家族で1人でも出るとあっという間に家庭内に広まります。
保育園に通う子供が感染性胃腸炎になったら、どんなに気を付けていても親にも映ってしまう可能性が高いでしょう。
一家で感染性胃腸炎、悲惨です。
さらに悲惨なのはそんなときでも家事、とりわけ食事の支度をしなくてはいけないことです。
ご自身も体調が悪いと、子供用と大人用と分けて食事の支度をする余裕なんてないですよね。
子供の感染性胃腸炎
まず、子供の感染性胃腸炎についてですが、子供の胃腸炎を引き起こす原因として最も多いのは、ノロウィルスやロタウィルスなどのウィルス性胃腸炎です。
おもちゃを口に入れたり、手や指をなめたりすることが多い保育園生活では、経口感染する機会は非常に多いと言えます。
また、細菌(黄色ブドウ球菌、サルモネラ、カンピロバクター、病原性大腸菌など)が増殖した食べ物や、加熱が不十分だった肉や卵を食べることで発症する細菌性胃腸炎(食中毒とも呼ばれます)もあります。
ウィルス性胃腸炎も細菌性胃腸炎も主な症状は、下痢、嘔吐、発熱です。
また、胃腸炎に罹っている子供の嘔吐や下痢を処理する際には、アルコール消毒は消毒効果が有効でないため、次亜塩素酸ナトリウムの消毒薬で清拭するか、手洗いや熱湯等の物理的な方法で清拭しましょう。
急な胃腸炎の時に役立つ、家にあるハイターで作る消毒液
胃腸炎を引き起こすウィルスに有効なのは次亜塩素酸ナトリウムですが、ハイターなどの漂白剤には5%程度の次亜塩素酸ナトリウムが含まれています。
そのままだと濃すぎるので、空のスプレーボトル等に250倍程度に薄めて使ってください。
(350mlのペットボトルのキャップ3分の1にハイターを入れて、残りに水を加えます。)
感染性胃腸炎の時、子供と大人で一緒に食べられる食事
一家で感染性胃腸炎がまん延しているとき、簡単に作れて子供と大人で一緒に食べられる食事を紹介します。
まずはこまめな水分補給を!
嘔吐や下痢が続き、気持ち悪い時には食事は取れなくても大丈夫です。
しかし、食欲がない時でも脱水症状を避けるためにも水分補給は必須です!
胃腸炎の時には、常温の水でさえ多少刺激を感じることがあり、お腹がゴロゴロしてくることがあります(私だけ?!)。
下痢や嘔吐がある場合は水分以外にもNaやK等の電解質も失っているので、電解質と糖質がバランス良く配合され、体に吸収されやすいOS-1(大塚製薬)等の経口補水液がおすすめです。
嘔吐や下痢がひどいときには水分補給ができていれば良しとしましょう!
子供と大人が一緒に食べられる食事メニュー
水分補給を徹底したら、まずは炭水化物からです。
嘔吐でお腹がからっぽになった子供はたくさん食べるかもしれませんが、くれぐれも少量ずつ食べさせるようにしましょう。
基本的に、油や繊維は下痢や嘔吐が悪化するので症状が良くなるまでは避けましょう。
離乳食に返った気持ちで!
子供と大人が一緒に食べられる、食事の用意が一回で済むおすすめ食事メニューを紹介します。
1. 体調不良の時のゴールデンスタンダード おかゆ・雑炊
- シンプルおかゆ:シンプルおかゆを作っておいて、子供にはだしや塩であじつけし、大人は梅干し、漬物、ザーサイ、明太子等を載せてアレンジしましょう。
- 香港がゆ:鶏肉や干し貝柱等の旨味の強いだしを効かせた中華スープで煮込んだおかゆ
- 卵雑炊:卵やネギ、だしと煮込んだ雑炊
- しらす干しの雑炊:しらす干しとだしを煮込んだ雑炊
- トマトリゾット:和風に飽きたら、玉ねぎ、ベーコン、にんじん等で洋風のトマトリゾットもおすすめ。
消化に良くないのでチーズは控えめで。
2. うどん
- 煮込みうどん:野菜や白身魚で煮込んだうどんは消化に良いし、温まるのでお勧めです。
- 卵うどん:ちょっとお腹がすいたときにすぐ作れます。
なめたけを入れても良いですね。
3. にゅうめん
- 野菜白だしにゅうめん:野菜と白出しを煮込んで、そうめんを入れて1分ほどゆでたらすぐに完成するにゅうめんです。
- 卵と豆苗のにゅうめん:卵と豆苗の組み合わせがほっこりおいしいです。
4. スープ
- 野菜スープ:繊維の多い野菜を避けて、じゃがいも、にんじん、かぼちゃ、大根、ほうれん草、玉ねぎ、キャベツなどを使って、柔らかくなるまで火を通しましょう。
スープには白身魚や豆腐を入れても良いですね。 - 梅干しとだしのスープ:だしと梅干を煮込んだスープはシンプルながら、二日酔いの時にも良いです。
- 野菜のポタージュ:にんじん、かぼちゃ、じゃがいもなどポタージュにすると大人も子供も食べやすいです。
5. その他
- 蒸しパン:ちょっと甘みが欲しいときは、かぼちゃやにんじん、バナナなどの蒸しパンもおすすめです。
- 茶碗蒸し:食欲がないときは、茶わん蒸しがつるんと食べられて良いですよ。
子供が感染性胃腸炎の時の登園目安は?
感染性胃腸炎の場合は登園停止にはなりませんが、登園できるかどうかの目安は、「嘔吐や下痢等の症状が治まり、普段の食事が取れるようになったら」です。
症状が落ち着いていて、普段通りの食事が取れて、元気に遊べていたら登園して良いでしょう。
しかし、症状が治まっていても、2週間前後はウィルスが便と共に排出されるので、トイレやおむつ交換前後は気を付けてしっかり手を洗うようにしましょう。
まとめ
以上、保育園に通う子供から感染性胃腸炎が移った時の対応と、子供と大人が一緒に食べられるおすすめ食事メニューをご紹介しました。
子供も大人もしっかり水分補給して、少しずつ食べて、しっかり休んで早く良くなりましょうね!
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